「身長を伸ばすサプリ」は本当に効果があるのか?
2018/03/16
お客様からの質問で、最近ネットを開くと、「子どもの身長を伸ばすアルギニン」と広告を見るが
アルギンには本当に効果があるのか?と質問を頂く件数が増えてきました。
アルギニンとは
アルギニンとは、いわゆるアミノ酸のことです。
下垂体前葉から分泌される成長ホルモンは視床下部由来のソマトスタチンにより抑制されています。
アルギニンはそのソマトスタチンの分泌を抑制することで、成長ホルモンを活発化させようという働きがあると言われています。
アルギニンをたくさん摂れば、ソマトスタチンの分泌が阻害され、成長ホルモンが分泌されるようになるので、「身長が伸びる」というストーリーなのです。
残念ながらアルギニンの発育への有効性を示す報告はない。
国立健康・栄養研究所の見解では、アルギニンの「骨・筋肉」および「発育・成長」への有効性を示した報告はないと書かれています。
2013年に日本小児内分泌学会も、「『身長を伸ばす効果がある』と宣伝されているサプリメント等に関する学会の見解」を公表し、その中で、『成長ホルモン分泌促進薬』が効くとは全く考えられない。と否定しています。
ーお子さんにサプリメントだけを与えていませんかー
https://kokaken.com/zatugaku/post-1844/
効果について否定的と考える2つの理由が説明されています。
1:用量や吸収率から
アルギニンは、成長ホルモンが正しく分泌されているかどうかを調べるための「成長ホルモン分泌試験」において、成長ホルモンの分泌を刺激する薬として用いられますが、その際、使用される薬の量は、500mg/kgという高用量で、しかも点滴で投与されるそうです。
(例えば、体重45kgの子であれば、毎日22.5gもの量が必要)
つまり、アルギニンをサプリメントとして摂取する場合、かなりの量が必要になるわけで、更に腸からの吸収を考えると、ごく少量しか視床下部に到達しない可能性が考えられることはよく指摘され有名です。
2:理論上と実際の人体では
成長ホルモンの分泌刺激作用を持つ薬(スプレー製剤)の開発が試みられたことがありますが、理論上と実際の効果の効果には差異があることが明らかになっています。
ー噂の成長ホルモン注射ー
https://kokaken.com/height-of-mechanism/growth-hormone/
アルギニンは日常的に摂取しているアミノ酸なので、比較的安全であるとも言えますが、効果については科学的に証明されているわけではないようです。
国立健康・栄養研究所サイト「『健康食品』の安全性・有効性情報」をチェックすると良いでしょう。
子どもの身長を本気で伸ばすには、サプリメントだけに頼ってはいけない。
からだ環境環境総研は、総合的なサポートでお子様の身長UPのお役に立ちます。
からだ環境総研代表は、日本体育大学卒業後、現在も国立大学大学院に在籍しながらお客様に必要なサポートは何かを常に研究を重ねています。
実際に、「身長が伸びている家庭」と「伸びていない家庭」の調査研究を重ね、3年前より本格的なアドバイスも行っていますが
その中で実績が上がっているのが、
・睡眠時間
・運動の種類とタイミング
・食事の内容
・夜の習慣
・親の言葉がけ
など、
家庭の何気ない生活習慣の中に、身長UPの鍵が隠されていることを発見しました。
「サプリメント+α」のαは子どもによっても違うことがわかってきました。
身長UPナビ 常勤栄養士が アドバイスしています。
お気軽にお問い合わせください。
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