カルシウムと側弯症の関係

・・・側弯症とは？

脊柱が側方へ曲がり、そのうえ、ねじれも加わる病気です。
一時的な曲がりのものも少なくありませんが、
曲がりの角度が20°以上になると注意が必要です。

突発的に起こるものは思春期側弯症が最も多く、
小学校高学年から中学校時代に発症することが多いと言われており
女子の患者数が男子の5倍～7倍とされています。

よくある質問のひとつに

「側弯症はカルシウム摂取で改善できるか？」

というものがあります。

ご存知の通り、カルシウムは骨にとってとても大切です。

さて、背骨の変形でおきる側弯症も
やはりカルシウム不足との関係があるのでしょうか・・・？

結論から言うと

側弯症の発症にカルシウムの摂取量は
とても関係があると言えるそうです。

骨を造る主成分として重要な栄養素のカルシウムですが、
筋肉収縮やそれを制御する神経にも重要な働きをしています。

カルシウム不足になると背骨の軟化や骨粗鬆症を招き
背骨を支える筋肉の硬化や筋肉痙攣が起こりやすくなります。

カルシウムは血液中でも重要な働きをしており、
カルシウムが少なくなると骨を溶かしてカルシウムを取り出し、
血液中のカルシウム量がいつも一定になるよう制御されています。

最近では若年性も増えてきた骨粗鬆症は
骨の中のカルシウムが少なくもろくなり、骨折しやすくなる病気です。

また骨のカルシウム量の減少は、
高齢者だけでなく成長期のお子様のO脚などの足変形の原因にもなります。

それらの事実から

背骨の成長期におこる側弯症も
カルシウム不足によって骨が軟化し、
それを支える筋肉の痙攣などの影響も合わさって
側弯症がおこるのでないかと考えられています。

実際には、骨の軟化や筋肉の痙攣が
側弯症をおこすという関係性は研究でも実証されていませんが、

多くの側弯症患者の背骨はカルシウムの密度が低く、
普通の人と比べて骨が柔らかいことが報告されています。

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2006年にある国で発表された側弯症の研究では

11-16歳の側弯症の女の子約600人と
正常な女の子300人を比較した結果

側弯症の女の子は平均的にカルシウムの摂取量が低く
側弯症の子供の骨の密度の低さに関係していることが判明しました。

結果として側弯症の女の子はカルシウムの摂取量が
成長期の骨の成長に不十分で、
側弯症の発症に関与している可能性があると実証されたようです。

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ただし、カルシウム不足が
直接側弯症を起こすわけではありませんし、
カルシウムを充分に摂取しても
側弯症の発症を防げるとも言えません。

側弯症はカルシウムなどの栄養だけでなく、
遺伝やホルモンなどのさまざまな要因が重なって発症するものです。

しかしそうは言っても
カルシウムは骨の成長や筋肉にとってとても大切なものです。

カルシウムというのは体内で造り出すことはできません。

骨や筋肉が急激に成長する成長期は
充分な量のカルシウムをとることが大切です。

また調査によると骨粗鬆症の患者さんのうち
約４８％が実は側弯症も併発しているという事も報告されています。

側弯症は骨粗鬆症を起こす要因の一つとして強い関わりがあるとわかっています。

将来起きる可能性の高い骨粗鬆症の予防のためにも
カルシウムは充分摂取することがとても重要です!!

成長期のお子様だけではなく、
ご家族みなさまで毎日十分にカルシウムを
摂取していきましょう(^O^)／

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